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知人紹介での転職で天国と地獄に。 薬剤師としての”居場所”にたどり着くまで

佐々木さんは15年間で2つの調剤薬局を経験。いずれも知人紹介を経て見つかった転職先でした。現在は、茨城県内で展開する薬局チェーンで管理薬剤師を務めています。
それぞれの薬局での働きやすさや待遇はどうだったのでしょうか?

佐々木 直子さん(仮名)プロフィール

年齢   :50代後半
性別   :女性
ご住所  :茨城県在住
薬剤師歴 :37年
保有資格 :認定薬剤師
経験者数 : 5社

知人紹介で理想の職場が見つかる

 

職場のプロフィール

働き方プロフィール

A薬局
店舗数  5店舗(当時)
人員構成 薬剤師3名、医療事務2名

勤続年数 8年
年収   150万円(時給 2,000円)
雇用形態 パート(後に正社員へ転身)

もともと薬局でパートとして働いていた佐々木さんは、お子さんの進学に伴い、収入を増やすため、同僚の紹介を通してA薬局でダブルワークを始めました。
面接はあったものの、形式的なもので、「顔合わせ」に近かったそうです。
また、給与などの条件面に関して書類で細かく取り決めることはなかったと言います。

ー佐々木さん「給与は当時の相場くらいだったし、紹介者の立場もあるので、交渉しないのがマナーだったと思います。」

佐々木さんは当時、A薬局が開局していた5店舗のうち、人手の足りない店舗を回って勤務していました。
1日のみ働く店舗もありましたが、どの店舗でもとても重宝され、暖かく迎えて入れてもらったと言います。

A薬局では薬剤師一人ひとりに責任感があり、「自分の仕事はその日のうちに終わらせる」という意識が根付いていたため、残業の多い繁忙期にも社員からの不満はほとんどなかったそうです。社長はリーダーシップや説得力に優れた方で、誰からも慕われる存在でした。企業全体に浸透する、感謝の文化や責任感は、社長の人柄が社員に伝わっている結果だと、佐々木さんは話します。

ー佐々木さん「複数の店舗で働くことを通して人脈が増えました。頼れる社長の元、やりがいのある職場で同僚にも恵まれ、とても楽しかったです。」

さらに佐々木さんは、さまざまな種類の処方箋を取り扱う機会があったことで、薬剤師としての知識や経験を磨くことができたと振り返ります。

佐々木さんは、A薬局で働くことがご自身の薬剤師としてのキャリアにとってベストだと感じ、もともと勤めていた薬局を辞め、A薬局で正社員として働くことを決意しました。正社員に転身後、薬剤師として充実した働き方を実現していた佐々木さんですが、勤続が8年を過ぎた時に転機が訪れます。

入社後、ギャップを体感。二度目の知人紹介は成功ならず

自身にとってベストな職場で働いていた佐々木さんですが、家庭の事情に伴い、A薬局を退職することになります。社員に心配をかけたくなかった佐々木さんは、社長にだけ本当のことを告白し、A薬局から退くことを決めました。

ー佐々木さん「社長からは薬剤師以外の業務でA薬局に残るのはどうかと打診されましたが、薬剤師である以上は薬剤師だからこそできる仕事がしたかったんです。」

薬剤師として会社に貢献したい。その思いが強かった佐々木さんは後ろ髪を引かれながらもA薬局を退職しました。
その後、転職先のB薬局へは、再び知人の紹介で入社。3ヶ月間管理薬剤師として働き、その後2ヶ月ほど家庭の事情により休職をしたあとに、復帰をするという条件で入社しました。家庭の事情により、働き方に関して融通を聞かせてもらったので、給与等の条件面の交渉は全くしなかったそうです。

 

職場のプロフィール

働き方プロフィール

B薬局
店舗数  2店舗(当時)
人員構成 薬剤師3名(内2名は準社員)、医療事務4名

勤続年数 1年
年収   600万円
雇用形態 正社員(管理薬剤師)

面接時の説明では、ベテランの医療事務が4人いるので、休職期間も安心して家庭の事情に専念できると伺っていたそうです。A薬局で、薬局の経営は事務員の支えがあり成り立っていることを実感していた佐々木さんは、ベテランの事務員さんがいるならと、入社を決意します。

ところが、実際に入社してみてわかったのは、ベテランと聞いていた事務員は、社歴は長いもののスキルがある方はほとんどいないという事実。

おそらく、店舗の規模に比べて医療事務の人数が多いことから、一人ひとりの業務時間が短く、スキルアップの機会に恵まれなかったのではないかと考えられます。
また、ベテランがいることの弊害は他にもありました。

ー佐々木さん「社員の仲は悪くなかったんですけどね。店舗を良くしたり、知識を増やしたりといった向上心はまったくありませんでした。」

そして、入社前に薬局の組織について詳しい話を聞いていなかったため、災難が降りかかりました。
その薬局はあるグループ企業の一つという位置付けなうえ、社長はほとんど決定権を持っていませんでした。
当然、その下で管理薬剤師として働く佐々木さんにも業務に関する決定権はありません。
グループ会社で決まったことを単にこなす、作業者のような働き方を求められたそうです。
「自分は信頼されていないのではないか」「管理薬剤師としてのキャリアアップには繋がらないのではないか」日々、そんな不安に苛まれていたと言います。
もちろん当初は、佐々木さん自身が職場環境を変えていこうと努力をしていた時期もありました。しかし、環境を変化させることは難しかったと振り返ります。
佐々木さんは、B薬局での今後の薬剤師としてのキャリアに不安を感じ、1年後に退職を決めました。

知人紹介は運しだい?情報収集を徹底的に

佐々木さんはB薬局を退職後、A薬局へ再就職。新店舗の立ち上げなど責任のある仕事を任され、充実したワークライフを送っていると語ります。

ー佐々木さん「B薬局で働いている間も、A薬局の社長とは近況報告の連絡を取っていました。事情を理解してもらっていたので、スムーズに再入社することができました。」

佐々木さんは知人紹介で入社した企業に、たまたま共感できるリーダー像を持つ経営者が居たため、A薬局という満足の行く職場に出会えました。

一方、B薬局へ入社した時は、A薬局入社時と同様に知人紹介であるものの、入社前と入社後にイメージしていた職場との相違を感じ、転職成功とはなりませんでした。

知人紹介で酸いも甘いも体験した佐々木さんはこう振り返ります。

ー佐々木さん「今思えば、転職の時は入社前に情報収集をした方が良かったですね。入社後にトラブルになったなんてことも周りの薬剤師からよく聞きますし。知人紹介だからこそ、紹介者の立場もあるので、トラブルはできるだけ避けたいですからね。」

現在は、在宅医療の一環として、ハーブ療法といった新しい取り組みにも積極的に取り組む佐々木さん。今後は、後輩育成にも更に力を入れ、A薬局で定年まで勤めあげたいそうです。