漢方、それも調合薬をメインに使用し、お客様のお悩みや体質に合わせてオーダーメイドで漢方薬を提供する「伝統漢方 火の鳥」。“不死鳥”の名にふさわしく、お客様の生活改善を行い、人生を取り戻していくサポートとも言える仕事に関してお話を聞きました。

薬剤師/人事担当 中臺 江利子(なかだい えりこ)氏
東邦大学薬学部卒。在学中は生薬学研究室に所属。卒業後、(株)フェニックス・ライフサポートに入社。
カウンセリングを通じて「病」を見つける
八王子、立川、日野、昭島に4店舗を運営している漢方専門薬局「伝統漢方 火の鳥」。
伝統漢方火の鳥では地域の方の健康、養生の輪を広めていくことをミッションに、お客様の悩みや体質に合わせてオーダーメイドで漢方薬を提案しています。完全予約制で、一人40分~1時間ほどかけてカウンセリング(漢方的診断)をしていくことから、単に“薬を売る薬局”というよりは、気持ちや生活を改善してくれる、そして話を聞いてくれる“町の診療所”のような存在とも言えます。
お客様に提供する漢方薬は国産にこだわり、信頼できる流通ルートから仕入れるものであるため農薬などの汚染に関して心配はありません。
中臺氏「中国など海外のものに比べて、国産の生薬は香りや味をはじめ、効果にも違いがあります。それは、私たち薬剤師はもちろん、お客様自身もその効果の違いを感じているほど。そして漢方薬というと、中国や韓国のものというイメージが強いかもしれませんが、中国から伝来してから脈々と受け継がれ、日本独自の漢方医学が確立されました。ですから今日本にある漢方医学というのは日本人が長年、試行錯誤を繰り返してできたものです。こういった背景や自身が日本人であることを考えると、やはり国産のものを使いたいという気持ちになります。」
他の漢方薬局との違いは、国産の生薬を使う点のほかに、既製品の漢方薬やサプリメントを使わず、調合薬メインで提供していく点。調合薬以外も併用すると、お客様の負担が増えるばかりか、漢方の素晴らしさが伝わらなくなることから極力使用しないようにしているそうです。
そして、カウンセリングに時間をかけるというのも特徴の一つ。カウンセリングは、お客様とコミュニケーションをする中で悩みを解決していくヒントを得る作業ですが、当店のカウンセリングはあくまでも“漢方的診断“。お客様との雑談の中で「病をみていく」、その人を見るのではなく「内側にある病を見つける作業」になります。中には、発病に至っていないいわゆる”未病“の状態のケースもあることから、時間をかけたカウンセリングとなるのです。
中臺氏「相談業務自体はすぐに慣れますのでご安心ください。また当店は、普通の調剤薬局とは違いお客様に一定期間通っていただくことから、お客様との関係性を徐々に深めていくことができます。お客様と関わる時間が少なくてフラストレーションがたまる、お客様を理解したうえで健康サポートをしていきたいとお考えの薬剤師さんには良い仕事だと思います。」
1日の流れ:
| 9:30~10:00 | メンテナンス(掃除)、申し送りを行います。 |
| 10:00~19:00 | お客様が来店。漢方相談や販売を行います。併せてご予約や問い合わせ対応、仕込みも行います。(新人の方がいる場合は接客研修や業務研修を行います) |
| ※事務職員はいないため、基本的に薬剤師がすべて行います。 |
IT化は最小限に。対面だからこそ見えてくるものがある
このところ、薬局業界においては電子薬歴、電子処方箋の導入などIT化の流れが進んでいます。当店と同じようにオーダーメイドで漢方薬を販売する会社の中でも、オンラインですべて完結するようなサービスを提供する会社もあるものの、当店の場合はあくまでも対面の時間を大切にしています。
中臺氏「予約などに関してはオンラインでできるようにしていますが、カウンセリングは対面で行うようにしています。お客様が本当に困っていることは、ほんの些細な話の中にヒントが隠されていることが多いです。また経験上、同じ空間でお話をしていく方がお客様の病を見つけるのには適していると感じます。」
IT化が進むことで便利になることも多いですが、その分、マイナス面も出てきます。当店では必要な部分とそうでもない部分を見極めたうえで運営に反映しています。
OJT形式を導入。研修が充実しているので未経験でも安心

伝統漢方火の鳥では、漢方薬局で経験を積んだことがない方でもすぐに仕事に慣れることができるよう研修を充実させています。入社後はOJT形式で学びつつ、接客研修をはじめ業務研修、漢方の古典をかみ砕いた独自の教材を使った研修等を通じて知識を深めていきます。また、カウンセリングに関しては予めテクニックを学んだうえで、実践を通してスキルを伸ばしていきます。実際の相談業務に出るのは入社してから1カ月~2カ月後。調合薬の決定に関しては先輩社員が最終確認をしていくことから、未経験の方でも安心して仕事を進めていくことができます。
キャリアパスとしては、管理職になりたい方の場合、社員→副店長→店長というキャリアパスがあります。また独立したい方には独立支援も行っています。
スペシャリストとして活躍したい場合は、興味のある分野に関する知識を深めてもらえるよう、会社として支援をしていきます。興味ある分野というのは健康にまつわることであればどんなことでも良く、本人のチャレンジを応援していく姿勢です。
漢方に興味のある人ばかりなので自然と交流が生まれる
新型コロナウイルスの流行に伴い、定期的な社内イベントはできなくってしまいました。
しかし、不定期ではあるものの食事会等を行うようにして、社員間の交流を図っています。また、メンバーの共通の関心事としてあるのは「漢方」であることから、わざわざ定期的にイベントを開催しなくとも自然と交流は生まれています。
採用のポイント:話し好きである必要はない。肝心なのは漢方に興味があるか

カウンセリングに時間をかけているというと、「人との対話が好きではないと務まらないのではないか」「高いコミュニケーション能力を求められるのではないか」と思う人もいるかもしれませんが、そうではないと言います。
中臺氏「カウンセリングにはある程度のテクニックが必要です。入社時にそのテクニックを教えますし、実践を続けていけばカウンセリングのスキルを伸ばしていくことができます。」
一番大切なのは「漢方への興味」。漢方薬は歴史が長い分学ぶことが多くあります。なぜ漢方を学びたいのか、どうして学ぼうと思うのかをしっかりと説明できる方であれば当店で活躍できる人材になるはずです。


| 漢方薬の書籍。貴重な本もある。 |
面接での質問項目としては、転職理由のほかになぜ漢方薬局を選んだかについて聞いています。薬剤師の中で漢方の仕事をしたいと考える人は少ないことから、どうしてこの分野に目を付けたのか、どうなりたいのか等を聞いていくそうです。
中臺氏「漢方を学ぶ目的や、将来の目標をお話しいただきたいです。そして、変に飾らずに思ったことをそのまま話してくださるのが良いかなと思います。」
コンサルタントの目線

ファーマキャリアコンサルタントの児玉です。「伝統漢方 火の鳥」は漢方専門薬局の中でも調合薬1本で勝負をしている本格的な漢方専門薬局です。今回は拝島店で取材を実施させていただきました。拝島店は店内がカフェのような落ち着いた雰囲気の店舗で、個別カウンターがいくつかあり、プライバシーにも配慮された空間でした。
お店の雰囲気からすると、女性がメインターゲットなのかと思ったのですが、このところ男性のお客様も増えているそうです。男性の場合は、生活習慣病や男性更年期障害で来店される方が多いとのこと。西洋薬の効果が出ないことから相談にみえた方や、生活習慣病で来店し30㎏の減量に成功された方などがいらっしゃるそうです。
そして、近年のセルフメディケーションブームの到来、新型コロナウイルスの流行に伴う都心離れが相まって新規のお客様も増えているそうで、今後、漢方薬のマーケットは益々広がっていくのではないかと感じました。
この会社で働く魅力はやはり、お客様とじっくりと向き合えることです。保険調剤薬局で働いていると、目の前の患者さんが何に悩んでいるかわからない中で、処方箋に従って薬を出していくことになります。また、会社にもよりますが、本社の指示により1分でも早く患者さんの対応を終わらせるように言われることも少なくなく、「患者さんの治療にたずさわれていない」と感じる方も多いのではないかと思います。
実際、社員の中で同じ思いをした人は多く、医療に携わりたいという気持ちで転職をしてきた方が多くいらっしゃるそうです。こういったフラストレーションを抱えている人にとっては“自分で薬を決められる”のは、大きなことではないでしょうか。
漢方薬という分野に興味を持ち地域医療に貢献したい方、目の前の人の悩みを聞き、改善まで導いていく一連の流れの中で、今までとは異なる角度で医療に向き合いたい方はぜひ一度、お問い合わせの上、話をうかがってみてください!
株式会社フェニックス・ライフサポートのデータ
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●株式会社フェニックス・ライフサポート ●所在地 〒197-0012 東京都福生市加美平1丁目5−1 ●創立 2011年 ●従業員数 9名 ●平均年齢 33歳 ●男女比 1:1 ●採用実績校 熊本大学、東邦大学、帝京大学など (2022年10月現在) |