薬剤師専用 求人×PRサイト「ファーマボックス」求人掲載を検討中の方へ

病棟薬剤師とよく関わる看護師さんが本当に知りたい情報って何?

薬剤師にとって、看護師は医師の次に関わる機会が多いという現場が多いと思います。今でこそ、病棟の薬剤管理は薬剤師が担っていますが、病棟薬剤師が常駐するようになるまでは、看護師がやっていたことをご存じでしょうか。中には、薬剤師顔負けの知識を持っているベテラン看護師もいるかもしれません。

看護師は、患者さんに薬を飲ませるだけでなく、入院中の患者さんを24時間通してケアしているため、患者さんのちょっとした変化に気付きやすい存在です。さらには、リハビリ職や管理栄養士などの多職種、患者家族など、患者さんを取り巻く環境に包括的に関わる存在でもあります。

それでは、病棟の看護師は薬についてどのような情報を求めているのでしょうか。看護師の視点を知って、薬剤師としての関わり方を考えてみましょう。薬剤師からの的確な情報提供は、多忙な看護師さんの一助となるかもしれません。

薬剤師と看護師の視点の違い

薬剤師は基本的に処方を通して患者さんを見ていると思いますが、看護師の視点では、治療に関わるすべての中心に患者さんがいます。つまり、見ているベクトルの方向が異なるのです。双方向の視点を合わせることは、患者さんの薬物治療を支えるうえで非常に大切だとわかりますね。

薬剤師と看護師の視点の違い

しかし、全員の患者さんについて個別で話し合うのは現実的に難しく、1人の患者さんに複数の看護師が関わることもあり、実際にはカルテを通してお互いの考えを確認することが多いでしょう。そうなると、看護師が本当に知りたい情報は何なのかを薬剤師が知る機会はなかなかありません。同様に看護師も、薬剤師が普段何を考えているのか知らない人のほうが多いかもしれません。では、薬剤師からは何をどう伝えたらよいのでしょうか

双方の視点で考える服薬後のフォロー

薬剤師は処方を見れば、だいたいの効果と起こりやすい副作用の予測がつきますよね。患者さんには、カルテの数値をチェックした上で、「〇〇なことはありませんでしたか?」などの“閉じた質問”と、「何か気になることはありませんか?」などの“開いた質問”を組み合せて聞くことが多いと思います。このように薬剤師が薬物治療のモニタリングをするのは当然ですが、薬を使用した後のフォローについて、実は看護師さんも考えてくれています。

薬の効果判定に関して、薬剤師はカルテと患者さんの話が情報の大半であるのに対し、看護師さんは「いつもと比べてどうか」という“経時的な観察”からの気付きを得ることができます。しかし、患者さんに変化があった場合、それが薬の影響によるものなのか、はたまた別に原因があるのかを看護師さんがすぐに判断するのは難しいことだと思います。

そこで、薬剤師は処方から考えられる効果や副作用について、「注意してください」と伝えるだけでなく、「どのような兆候に目を向けてほしいのか」、「症状が出現しやすいと考えられる時間帯」などの具体的な情報を伝えておくと、お互いにスムーズに患者さんのモニタリングができるのではないでしょうか。

誰もが頭を悩ませるサプリメントなどの扱い

上で述べたように、通常の薬物治療に関しては、情報共有をすることで充実したフォローができるはずですが、患者さんが持参する「サプリメント」や「健康食品」については、看護師さんも頭を悩ませる場面が多いようです。

相互作用なども考えると、薬剤師としては薬物治療中の患者さんがサプリメントや健康食品を使うことにあまり賛成できないですよね。エビデンスが十分なものや含有成分が明記されているものならまだよいですが、中には植物由来などで入っている成分が明らかでないものや、薬物代謝酵素に影響を与えかねない成分が含有されているものもあります。

薬剤師としてできることは、まず「サプリメントや健康食品を使っている患者さんがいたら教えてほしい」と看護師に伝えること。そして報告を受けたサプリメントなどについて情報収集をして、服用によって生じる可能性のある影響などを、必要に応じて医師・看護師に情報提供することです。

よかれと思って使っていることも多いので、患者さんがサプリメントを使用している経緯などを知っているか、看護師さんに聞いてみるのもよいでしょう。もしかすると、治療に対して不安を抱えていたり、家族や知人からオススメされて、その気持ちを無下にはできず使っていたりなどの事情を聞いているかもしれません。患者さんの気持ちを受け止めた上で、最適な治療が進むよう、医療チームで最善の方法を導き出せるとよいですね。

 

現在、私たち薬剤師は当然の役割として薬剤管理を担っていますが、医療の長い歴史上で考えると、病棟での薬剤師の活躍はつい最近始まったばかりです。自分たちが考えている以上に、薬剤師の業務は他職種に伝わっていないこともあります。お互いの視点を治療に活かすためには、まず他職種の業務内容や考え方を知ることから始まります。自分の働いている場でうまく連携できる方法を、ぜひ考えてみてください。

参考:
メディッコ「薬剤師は病棟で何をしているの? 看護師が素朴な疑問をぶつけてみた!」
https://medicco-lab.com/2477/kangoyakuzai/

 

関連記事

病院薬剤師に向いている人は?~まずはメリット・デメリットを知ろう!~

病院で働く薬剤師の数は年々少しずつではありますが増えており、病院内における薬剤師の需要は確実に高まってきています。各病棟に専属の薬剤師を配置する病院も少なくはありません。…

医師の働き方改革が薬剤師業務の改革を起こす~タスク・シフティングによる課題と展望~

医師の働き方改革を進めるにあたり、話題となっている「タスク・シフティング/シェアリング」。ここでは、医師が行っている業務を他職種へ業務移管・共同化するという意味で使われています。…

「職能」と「人との関係性」がチーム医療を成功に導く<JCHO新宿メディカルセンター>

「地域が創る病院、病院が創る地域」という理念を元に運営を行なっているJCHO新宿メディカルセンターの薬剤部長 臺裕子先生にJCHO新宿メディカルセンターの特徴や採用についてお話を伺いました。…