患者さんからの質問にスマートに答えられる薬剤師になるためのWeb資料

薬局のカウンターでは、患者さんからいろいろなことを質問されます。最新鋭の店舗では投薬カウンターに電子媒体などがあるかもしれませんが、まだ導入されていない店舗も多いでしょう。投薬に不慣れな薬剤師は、スマートに質問対応をこなす余裕をなかなか持てないのが正直なところ。

そんなとき、カッコつける必要はありません。いざ質問されたときは、「資料を探してみます」と伝え、落ち着く時間を作りましょう。今回は、患者さんからの質問に役立つオススメのWeb資料をまとめてご紹介します!

メーカー資料はあらかじめ在庫しておこう

まず始めにお伝えしておきたいのですが、特別な配慮が必要な薬などは、専用の患者用指導せんがありますので、MSさんに持ってきてもらって在庫しておきましょう。「商品名 製品情報」などで検索すると、特設サイトなどからDLできる場合もありますが、サイトによっては会員登録が必要なので、急ぎのときには向かないかもしれません。

また、販売品と直接結びつけられていない、生活指導用パンフレットを作成しているメーカーもあります。MSさんとゆっくり話す時間があるときは、在庫がないか聞いてみるとよいでしょう。私がお願いしたときは、高血圧、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症などのパンフレットを持ってきてもらえました。完成度が高いので、患者さんに渡すと喜ばれますよ。

学会・公的機関の資料

さて、ここからは実際に資料が掲載されているサイトをご紹介していきます

国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター 療養指導ツール

日本糖尿病療養指導士(CDEJ)が中心となり、「ここだけは知ってほしい」という内容をシンプルにまとめた指導パンフレット。PDF形式とpptx形式のデータがあり、幅広く活用できる。
http://dmic.ncgm.go.jp/medical/120/instructiontool.html

一般社団法人 日本動脈硬化学会 The Japan Diet

動脈硬化予防に役立つ食事として、日本動脈硬化学会が推奨する日本食パターンの食事(The Japan Diet)をまとめた冊子。PDFデータは印刷できるだけでなく、目次から該当ページに飛べるリンク機能付き。
http://www.j-athero.org/general/9_japandiet.html

公益財団法人 痛風・尿酸財団 食品・飲料中のプリン体含有量

一般的な食品100g中のプリン体含量(mg)がまとめてあるPDFデータ。「尿酸値が高い食べ物を教えてほしい」と言われたときに渡したい一枚。ほかにも、銘柄で比較したアルコール飲料中のプリン体含有量なども掲載。
https://www.tufu.or.jp/gout/gout4/447.html

一般財団法人 日本消化器病学会 患者さんとご家族のためのガイド

よくある消化器疾患10種類以上について、Q&Aがまとめられた冊子をPDFデータでDLできる。それぞれ多数の専門医によって監修されており、無料とは思えない完成度の高さ。
https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/index.html

これらの資料は、学会が発刊しているガイドラインに沿った内容なので、最新のガイドラインにも目を通しておくと、理解がより深まると思います。ご紹介したのはごく一部なので、よく処方が来る領域の学会情報は時間があるときに調べておくとよいでしょう。

民間団体が無償配布している資料

次に、民間企業などが配布しているWeb資料をご紹介します。

株式会社カケハシ Musubi健康アドバイス

薬剤師が開発した電子薬歴システムMusubiを提供するカケハシが、新型コロナの感染拡大を機に、オリジナル資料を無償配布(2020年5月現在)。かわいいイラスト入りのスライド資料で、バリエーションに富んだ健康アドバイスができる。
https://musubi.kakehashi.life/blog/200221-advice-about-new-coronavirus/

特定非営利活動法人 標準医療情報センター 病気の標準治療ガイド

分野別・疾患別に診療ガイドラインがテキストベースでまとめてある。表やイラストがふんだんに使われ、非常に読みやすく、自身が勉強するにももってこいの資料。そのまま患者さんに渡すにはハードルが高いので、ひと工夫が求められる。
http://www.ebm.jp/

京都大学SPH薬局グループ 薬局で働く皆様へ コロナウィルス対策に役立つ情報まとめ

印刷してそのまま掲示できるポスターデータ、専門科監修のコラム、健康レシピ、フィットネスなど、新型コロナに関連するものを中心として、幅広い資料が無償配布されている(2020年5月現在)。
https://www.kyoto-sph-pharmacy.com/covid-19

ほかにも、さまざまなサイトで情報提供されています。よくまとまっているサイトはブックマークしておくと、質問されたときにすぐ探せるので便利です。

 

 

ここまで、患者さんへの指導に役立つであろうWeb資料をご紹介しました。よく質問される内容に関しては、あらかじめ資料を用意しておくと心強いですね。投薬時、資料は患者さんと一緒に読みながら説明すると、口頭のみでの説明より伝わりやすいですよ。自分の指導方法に合う資料を探してみてください! 

最後に、これらの資料は善意によって無償配布されているものですので、営利目的などでの使用は絶対にNGです。自分で勉強したり、患者さんへ説明したりするため以外の目的では使用できません。各サイトに書かれた規約を守って使いましょうね。

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この記事を書いた人

ユーザー pharmacist-horima の写真
365日開局の薬局薬剤師を経て、現在は編集者のかたわらでライターをしている。薬薬連携、多職種連携などに興味を持ち、メディア運営も担う。趣味はフルート演奏、ボードゲームなど。最近はあつまれどうぶつの森に時間を溶かされている。

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