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病院薬剤師に向いている人は?~まずはメリット・デメリットを知ろう!~

近年、国の政策の一つである、各都道府県の「地域医療構想」や診療報酬改定が関係し、病院の数も病床数も減少傾向にあります。しかしながら、病院で働く薬剤師の数は年々少しずつではありますが増えており、病院内における薬剤師の需要は確実に高まってきています。各病棟に専属の薬剤師を配置する病院も少なくはありません。ところが、調剤薬局やドラッグストアの薬剤師の求人数に比べると、病院薬剤師の求人数は圧倒的に少なく、狭き門です。そんな競争率高い病院薬剤師には、どんな人が向いているのでしょうか。それにはまず、病院薬剤師になるメリット・デメリットは何かを知りましょう。病院薬剤師として勤務経験もあるライター新乃すずがお教えします。

病院薬剤師の業務とは?

まずは病院薬剤師の業務内容を知るために、ひとつの例を1日の流れで見てみましょう。業務内容は、病院の規模や、診療科によっても変わってきますが、ここでは病床数200床ほどの中規模総合病院の薬剤科を例にしてみました。

病院薬剤師の1日の流れ

8:00 始業前に昨夜の入退院患者のカルテを確認
8:30 薬剤科朝礼
8:40 夜間使用した薬剤の確認、退院処方の準備、退院指導、持参薬確認、入院初回指導
10:00 抗がん剤の注射剤混合調剤
12:00 昼休憩
13:00 病棟カンファレンス
13:30 医師へ処方提案、疑義照会
14:00 病棟・手術室・検査室等の在庫薬剤のチェック
14:30 調剤業務、外の調剤薬局からの問い合わせ、DI業務
|    内服監査業務
|    注射剤監査業務
17:00 病棟への薬剤払い出し、分包機等の片付け、薬剤の発注
17:30 薬剤科終礼

この他に、処方箋内容の監査、委員会会議、勉強会や学会への参加や準備、病態急変時の薬剤対応などもあります。さらに、病棟専属薬剤師は1人ずつPHSを持っており、業務時間内は他のスタッフからの問い合わせの対応も行います。業務時間内に服薬指導時の記録が終わっていないなど、仕事が残っている場合は残業をし、自分の業務を終わらせてから帰宅します。

病院薬剤師になってよかったことはこれ!

一番のメリットは治療を目の前で見ながら、病態の勉強ができ、それによって、幅広い薬剤の知識や経験を得ることができることです。病院は扱う薬剤の数も種類も多く、ハイリスク薬が処方される機会も多くあります。さらに、病院に勤めると、電子カルテで検査結果もいち早く知ることができますし、医師の処方内容を毎日見ているうちに治療の予測をする能力も身につけられ、処方意図もすぐに医師に確認をとることができます。そして何より、ある程度の医師のスケジュールを把握しているので、処方提案や疑義照会をするタイミングを見つけやすいです。
また、大規模な病院になれば分担業務となり、専門性を高めることもでき、病院によっては治験業務に携わることもできます。

「多忙だから出産後育児をしながらの勤務は難しいのでは」と思われがちですが、病院で働いている看護師の大半は女性ですし、子育てしながら働いている職員はたくさんいます。もちろん、職場環境や家族の協力は必須条件ですが、病院薬剤師でも時短勤務はありますし、病院によっては保育園を併設している病院もありますので、子供がいても安心して働くことができます。

病院薬剤師のつらいところ、、、

貴重な経験を得られる病院勤務ですが、デメリットもあります。業務の1日の流れをみるとわかる通り、病院内の薬剤に関すること全てが管轄となるため、仕事内容(業務範囲)が多くなります。救急患者や入院患者の急変に使用する薬剤の確保といった、急な業務が入ることも。業務終了間際に要請があった場合、その後のプライベートのスケジュールをキャンセルしなくてはいけないこともあります。そして、入院患者の薬剤の管理もあるため、規模が大きな病院になるほど夜勤・当直があり、カレンダー通りには連休をもらえません.
そのうえ、他の薬剤師の職種と比べると、収入面では比較的低水準であることが一番のデメリットではないでしょうか。

また、企業と違って院内は、個人情報保護や感染対策のため、外の社会から閉ざされがちな閉鎖的な環境であります。一度人間関係が崩れると、修復するのがかなり難しくなってしまいます。新たな人脈作りや院外の情報が欲しい場合には、常に自分で外に出て発信し、情報を得ていく必要があります。

病院薬剤師に向いているのはどんな人?

薬剤師だけの意見や考えではもちろん医療は成りたってはおらず、必ずほかの医療従事者や家族の意見も必要です。病院薬剤師は院内で、チーム医療の一員として治療に関わっていきます。毎日、その意見交換が職場ででき、それが患者の治療のためになると、医療従事者としてやりがいを感じることができます。そのため、他のスタッフや患者の気持ちを汲み取り、調和がとれ、薬剤師の立場としても意見が言える人が向いているでしょう。

そして、病院では新薬を扱う機会も多いので、向上心が高く勉強が好きな人にも合う職場と言えるでしょう。通常業務が多い上にスタッフからの問い合わせも多いので、迅速に正しい情報を提供する必要があり、器用で要領がいい人も向いています。

薬剤師の意見や調剤ミスが治療に大きく左右することもあり、ひとつひとつの業務がとても責任重大ですが、病院薬剤師は薬剤師の中でも唯一、発症から治癒まで、患者の近くで治療に携われるとてもやりがいのある職業です。
メリット・デメリットを知った上で、臨床の現場でキャリアアップしたい方はぜひ挑戦してみてください。