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薬剤師に必要なコミュニケーションスキルはどうやって身につける?

かかりつけ薬剤師のニーズが高まっている今、かかりつけ薬剤師指導料を算定できる条件が整っていても、患者からの信頼がなければ、かかりつけ薬剤師になることはできません。患者から信頼されるために必要なもの、それは「コミュニケーション能力」です。昨今、服薬指導以外でも薬剤師がコミュニケーションスキルを問われる機会は確実に増えてきており、この能力を磨くのは急務だと言えます。
今回は実際に、私が調剤薬局や病院で働いていた時、コミュニケーションを取るにあたり実践していたことをお教えします。

コミュニケーションに必要な3つの力

以前から服薬指導の心得は「傾聴」が重要だといわれてきていました。しかしながら今日、薬剤師のコミュニケーション能力が試される場面は、服薬指導以外にも下記のような機会があります。

・医師への疑義照会
・上司や同僚との意思疎通
・病院や在宅医療におけるチーム医療
・卸や製薬会社との交渉

そうです、コミュニケーション能力というのは「傾聴力」だけでは不十分なのです。では他にどんな力が必要なのでしょうか。私は3つの力を身につけることでコミュニケーション能力がアップすると考えています。

それは、察する(観察力)・発する(発信力)・予測する(想像力)です。

1.察する(観察力)
まず、コミュニケーションを取ろうとしている相手が今どのような状況にあるのかを観察するスキルが重要です。なぜならば、状況に応じて対応の仕方を変える必要があるからです。例えば、急いでいる人には簡潔に会話をし、何か聞きたいことがありそうな人には歩み寄る姿勢を見せることが大切です。

2.発する(発信力)
次に、自分の思いを言葉で表すことを心掛けてください。話を聞いているだけでは、その内容をどれだけ理解しているか、そして賛成なのか反対なのかが相手に伝わらず、ただ相手を不安にさせてしまいます。人の話を聞くだけではコミュニケーションとは言えないのです。こちらの考えを伝えることで相手は安心するのです。

3.予測する(想像力)
最後は、相手が今後どのような行動をするのか、どのような問題に直面しそうなのかを考えてみてください。実際にあったケースでいうと、仕事でトラックを運転すると以前言っていた患者に、眠前に胃薬が処方されたことがありました。この時私は、「仕事は夜勤なのかな?夜勤であれば胃薬は患者が寝る前か、それとも夜間に飲むのか理解されているのかな?」という疑問が浮かびました。患者に聞いてみると、本人が寝る前に飲むものだと思い込み、特に医師に質問していなかったということだったので、疑義紹介に至った経緯がありました。

このように、少し想像しただけでプラスαの指導や話題が生まれ、結果として患者との信頼関係の構築に繋がるのです。

さらなる信頼関係の構築

3つの力が身についてきて、よりコミュニケーションスキルに磨きをかけたい人は、仲間や患者と様々な話をしてみてください。すると、相手が心を開き、さらにコミュニケーションを取りやすくなります。ここで一つ注意してほしいことがあります。患者からの質問や、DI業務において、「わかりません。」は使わないでください。その場ですぐに答えられない場合は「お調べしますのでお待ちください。」と一言残し、急いで調べ、最速で返答します。人は、一度「わかりません。」と拒絶されると、次も聞いてみようとはなかなかならないものです。もし、どうしてもわからない場合や管轄外である場合は、問い合わせ先を調べてお伝えするとよいでしょう。また、誰かに何かをお願いするときは、相手への気遣いを忘れず、丁寧な言葉遣いでお願いすると、自然と相手の対応も変わってきます。「時間があったらやっておいてください。」ではなく、「お手隙の際にお願いできますでしょうか。」と相手を思いやりながら依頼しましょう。

クレームに怯えず、クレームに感謝

コミュニケーションが苦手だと思っている人は、怒られたらどうしよう、相手の気分を害してしまったらどうしようという恐怖心が大きな要因なのではないでしょうか。そういう方は「クレームに怯えず、クレームに感謝」という考え方を覚えておくと良いと思います。もし、クレームをその場で言わず、自宅まで持ち帰り、周りに言われてしまうと、それがそのまま悪評となり、思わぬトラブルに発展することもあります。こちらが故意に行ったことでなくても、一つの誤解で嫌な思いをした人は二度と来局しない可能性があるということを頭に入れておきましょう。
クレームやお叱りのお言葉を頂くことは、誤解を解く機会となり、謝罪をする場までも与えてくれます。クレームやお叱りをありがたく真摯にうけとめ、今後の行いや業務に活かしていきましょう。

マニュアル通りではNG。プラスαの心遣いで相手の心を掴む

私は、派遣薬剤師をしていた時、数ヵ月ごとに職場が変わっていたため、適応能力とコミュニケーション能力が培われました。そして嬉しいことに、契約継続や正社員へのお誘いにも繋がりました。その後、病院で働いたのですが、薬剤師以外のスタッフの大変さを知ったことで、気遣いやフォローを行ったところ、感謝をされたこともありました。やはり、マニュアル通りのいつも同じ対応していては、信頼関係は生まれません。振り返ると私自身も、幾度も「もう少し違う言い方をすればよかった。」「なんであの時すぐに答えられなかったのだろう。」と反省する日々でしたが、反省を繰り返すことでコミュニケーション能力が磨かれていったと感じます。上手くコミュニケーションができなかったと反省できれば、聞く能力なのか、薬学的知識なのか、言葉の言い回しが悪かったのか、言葉の引き出しがないのかなど、今の自分に何が足りなかったのかがわかります。

観察力・発信力・想像力を養うには、とにかく多くの人と話しをして場数を踏むことです。恐れず様々な人と話し、コミュニケーションスキルを磨き、必要とされる薬剤師を目指してください。