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異常免疫細胞を「Tレグ」に。免疫抑制剤に代わりうる化合物発見

 

京都大やアステラス製薬(東京都)のチームが、体内の臓器などを誤って攻撃する異常な免疫細胞を、それとは反対に免疫反応にブレーキをかけ抑制する免疫細胞に変える化合物を発見したと発表しました。
これにより、体を攻撃する異常な免疫細胞が作られることによって起こる、重い皮膚炎や1型糖尿病、関節リウマチなどの自己免疫疾患の新薬開発につながる可能性があります。 免疫反応にブレーキをかける免疫細胞というのは制御性T細胞(Tレグ)のことであり、Tレグ発見者として知られる京大客員教授の坂口志文・大阪大特任教授らが、アステラス製薬が持つ約5000種類の化合物を調べ、異常な免疫細胞をTレグに変化させる化合物を見つけ出しました。 この化合物を皮膚炎や1型糖尿病のマウスに1日1回ずつ約2週間飲ませたところ、何もしなかったマウスより症状が抑えられ、目立った副作用もみられなかったとのことです。 この化合物には、Tレグで働く遺伝子を活性化させる作用があるため、異常な免疫細胞の一部がTレグに変わったとみられます。 今後は変換効率を高め、副作用が強い免疫抑制剤に代わる薬の開発を目指すとのことです。

参考:異常免疫細胞 化合物で変換…京大など発見 新薬開発に期待(2019/10/28 ヨミドクター)
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20191028-OYTET50024/?catname=news-kaisetsu_news

 

異常な免疫細胞をTレグに変えてしまう化合物とは驚くべき発見ですね。Tレグは免疫の暴走をおさえる細胞として現在注目されており、研究が進められています。
免疫抑制剤はその名の通り免疫を抑制する作用があるため、感染症にかかりやすくなったり、感染症が重症化しやすくなったりしてしまうデメリットがありました。さらに、ワクチンによっては接種できないものがあるため、予防策も制限されてしまいます。患者様それぞれがマスク、手洗いなどの予防対策をとることが重要となりますが、完全に防ぎきることは難しいと言われています。

今回の化合物が薬に応用できれば、このような強い副作用を伴わずに治療をすることができるかもしれません。実際マウスの実験でも目立った副作用もみられなかったとのことで、期待が膨らみます。今後の研究開発に注目していきたいですね。