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ぜんそく治療薬イブジラストで筋肉萎縮軽減 。抗がん剤の副作用に効果あり

 

九州大大学院薬学研究院などの研究グループは、ぜんそくの治療薬イブジラストが抗がん剤の副作用の一つである筋肉の萎縮の軽減に効果があることを突き止めました。
心筋の萎縮を誘導するTRPC3-Nox2複合体の形成を阻害する化合物を既承認薬の中から探索した結果、ぜんそく治療薬であるイブジラストがTRPC3-Nox2複合体の形成を阻害するとのことです。
マウスによる実験では、ドキソルビシン投与で起こる体重減少が、イブジラストを3日前から投与することにより軽減され、心臓重量と骨格筋重量、脾臓重量の減少が有意に軽減されることがわかりました。 さらに、ドキソルビシン投与2週間後の時点で臓器重量を測定した結果、心臓重量と骨格筋重量、脾臓重量の減少が有意に軽減されました。
また、骨格筋における活性酸素の産生を検討したところ、ドキソルビシンによって増加した活性酸素産生が、イブジラスト投与によって抑制されることも明らかとなりました。イブジラストの適応拡大により健康長寿社会の実現に大きく貢献する可能性も期待できるとのことです。

参考:生理学研究所など、イブジラストが抗がん剤の副作用による心筋・骨格筋の萎縮を軽減することを解明(2019/9/4 日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP518361_U9A900C1000000/

 

イブジラストはメディエーターの遊離を抑制することにより働く抗アレルギー薬で、気管支喘息と脳梗塞後遺症に伴う慢性脳循環障害によるめまいの改善に用いられます。
気管支喘息に用いられている抗アレルギー薬に心筋の萎縮を抑制する作用があるとは驚きですね。
すでに臨床で使われている薬なので、安全性も確認されており、比較的早く実用化される可能性があります。 イブジラストの今回の発見は、さらに加齢による筋力低下や難病の筋ジストロフィー症の治療などにも応用を進めていくとのことで、今後の報道にも注目していきたいですね。