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効果が薄い薬にも保険適用。費用抑制のための検証急務か

 

日本は、イギリスやフランスと比べると、医薬品に対する公的医療保険を使う基準が緩い実態が明らかになりました。処方額の上位50品目に関して日本経済新聞が調査を行ったところ、イギリスとフランスでは日本と比べ4割ほど利用を制限していました。医療費を抑制するためには、効果検証を通じて薬の入れ替えを進める政策が急務になります。

そもそも日本では、薬の保険適用が行われると副作用や販売不振で企業が取り扱いをやめない限り保険対象から外れることはありません。
一方、イギリスやフランスでは薬の費用対効果を随時検証しており、保険基準を随時見直しながら医療費の増加につとめています。
特にイギリスでは、高価な薬に関しては効かなければ製薬企業が費用を肩代わりする成功報酬型の仕組みもあり、医療費増加に歯止めがかかっています。

厚生労働省では今春、薬の効果を検証する6人からなる組織をつくりました。しかし、当組織では保険適用の判断までは行わず価格調整の検討をするのみです。イギリスの検証機関である医療技術評価機構(NICE)では検証担当が30人程度、治験の指針作りに携わる人員などを含めると全体で600人が所属しており、日本と大きな差があることがわかります。
増え続ける医療費に対し早急な対応が求められます。

参考:効果薄い薬にも保険 英仏より適用基準は緩く(2019年8月7日日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48114680S9A800C1SHA000/

 

国全体の医療費の内訳を見ると、約半分は保険料収入、その他には公費と患者の自己負担額による収入に支えられています。2015年度における日本全体の医療費は42兆3644億円。10年前と比べると約10兆円増加しました。国による薬の効果検証の実施はぜひ進めてほしいと考えると同時に、医療費の抑制のために何ができるかは、個人においても考えていく必要があるのではないかと感じます。

編集者:A